治療を行ってから、3年や5年といった決まった期間を生き延びることのできた患者さんの割合を示すのが生存率です。大腸がんの場合には、症状の進行度を表すステージ毎に目安があります。
病院ごとに差はありますが、大腸がんの生存率には平均的な値があります。それよりも極端に低い場合には、統計の取り方に問題があるのか、治療自体に問題があることになりますので、病院選びの際には気をつけておいた方がよいでしょう。
ステージは生存率を理解するための前提となるので、簡単に紹介しておくと、ステージ1からステージ4まで、あるいはデュークスAからデュークスDまでに症状の進行度を分け、数字が大きくなるほど、あるいはDに近づくほど進行して末期に近づいた状態となります。
大腸がんの5年生存率の目安としては、デュークスAが95%、デュークスBが80%、デュークスCが70%、デュークスDが10%となっています。ステージ1期とデュークスAがほぼ対応しており、以下デュークスDとステージ4期までがほとんど同じ進行度を表していますので、予後(治療後の経過の良し悪し)についても同じように考えてよいでしょう。
大腸がんは部位によって、直腸がんやS字結腸がん、盲腸がんなどに分けられますが、上記の目安はすべてを合わせた数字です。より個々の患者さんの実態に即したデータのために、直腸がんと結腸がんに分けて見てみましょう。
直腸がんの5年生存率
全がん協が発表している数字を見ると、ステージ1期で96.9%、ステージ2期で86.4%、ステージ3期で71.7%、ステージ4期で16.3%となっています。
結腸がんの5年生存率
直腸がんと同様に全がん協が発表している数値としては、ステージ1期から4期まで、それぞれ98.1%、94.0%、77.4%、20.1%となっています。
大腸がんは増加傾向にありますが、それは主に結腸がんの増加が原因となっており、それだけ日本人にとってもなじみ深いものになってきているのです。初期症状のうちなら十分に治療可能ですので、その段階で治癒させておくことが大切です。
一般論としては、直腸がんよりも結腸がんの方がやや良好な予後が望めることが分かりますが、大きな差がわるわけではありません。むしろ、大腸がんの生存率には病期が深く関わっています。ステージ4期になって遠隔転移が見られる状態になってしまう前に、発見し治療を行いましょう。
大腸がん検診は簡単に行える便潜血検査を行うだけですし、それによって死亡率を下げることができます。万能な方法ではありませんが、早期発見に役立つものですので、毎年受診しておきましょう。
また、食事や運動によって予防することができる癌ですので、まずは予防を心がけてください。罹患しなければ生存率は無縁な数字ですし、病院で専門医から治療を受ける必要もありません。
他の癌と比較しても、大腸がんの生存率は高い部類に入り、十分に治癒できる性質のものです。日本では増加していますので、まずは正しい知識を持つことが大切です。その上で、症状の克服のために専門医と力を合わせ、ベストな治療を受けるようにしましょう。
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